第12回 AMD Award '06

大賞/総務大臣賞
部門賞/Best Director賞

  • 時をかける少女

[受賞者]
監督:細田 守/製作総指揮:角川 歴彦/制作:丸田 順悟/脚本:奥寺 佐渡子/キャラクターデザイン:貞本 義行/美術監督:山本 二三
株式会社角川書店


時をかける少女

授賞理由

大作アニメが続く中、低予算の単館系ロードショーから始めてクチコミで大ヒット・ロングラン。
また、アニメ制作時のアナログ・デジタルの区別も無用の時代の到来を象徴するように40代中年層の支持を得た。
21世紀型デジタルコンテンツの申し子として称えたい。

受賞コメント

制作者の一人一人を表彰していただくという、このすばらしい賞をいただくことが出来て、大変うれしく思います。おかげさまで、多くの方々に愛される作品を、このように世に出すことができました。改めて、作品を支えてくれた多くのスタッフと、劇場に足を運んでくださった観客の皆様に感謝いたします。

作品紹介

1965年に小説家・筒井康隆によって書き下ろされた「時をかける少女」を、初のアニメーション化。
本作の主人公は、紺野真琴17才。2006年を生きる東京の女子高校生。その声を演じるのは、数百人のオーディションから選ばれた仲里依紗(なか・りいさ)。さらに原作の主人公、芳山和子がちょっと謎めいた30代の独身女性として登場する。
高校2年生の紺野真琴は、故障した自転車で遭遇した踏切事故をきっかけに、時間を跳躍する能力を得る。叔母の芳山和子にその能力のことを相談すると、それは「タイムリープ」といい、年頃の女の子にはよくあることだという。
半信半疑の真琴だが、ひとたびその力の使い方を覚えると、それをなんの躊躇も無く、日常の些細な不満や欲望に費やす。世界は私のもの! ばら色への日々と思われたが、クラスメートの男子生徒、間宮千昭や津田功介との関係に変化が。友達から恋人!? 千昭から思わぬ告白を受けた真琴は狼狽のあまり、その告白をタイムリープで、強引に無かったことにしてしまう。
やりなおされた「過去」。告白が無かったことになった「現在」。ささいな変化がやがてとんでもない事件へと発展していく。