第25回 AMD Award '19

2019 年10 月に全焼してしまった首里城を、一般から提供された デジタルデータをもとに3D モデルで復元するプロジェクト。東京 大学の研究者などが結成したボランティアチームに、様々な企業 が協賛。提供された写真やビデオから、デジタル合成技術で3D モ デルが作られる。2020 年2 月末までの提供者数は3 千名以上で、 データは3 万点以上に及ぶ。データの収集状況はTwitter で公開、 生成データもWeb で確認できる。提供者それぞれの「想い」がこ もったデジタルデータやコメントで首里城をデジタル復元できる、 時代を象徴するプロジェクトといえる。

「OUR Shurijo みんなの首里城デジタル復元プロジェクト」は、在りし日の首里城の姿をみんな の写真と思い出から蘇らせるプロジェクト。沢山の専門家が集まり、画像の収集から、３次元 モデルの作成や表示にいたるまで多くの技術を利用しています。これまでにのべ3千人から データのご提供を受け、首里城正殿などの３次元モデルを作成しました。これらは、誰でもダ ウンロードが可能で、またスマホを使ってVR（バーチャルリアリティ）の体験ができ、再建ま での観光資源として活用が期待されます。最終的に目指すのは、新しくも懐かしいデジタルな 首里城。モデルに思い出やメッセージを添えて、人々の想いや記憶も形にしていきます。

「OUR　Sｈurijo　みんなの首里城デジタル復元プロジェクト」は、コンピュータービ ジョンや画像処理に関する研究に従事する東京大学の川上玲特任講師を中心に始動。日本 のみならず、スペインや米国、フランスなどから２２人の有志のコアメンバー、１３名の コラボレーターが集い、それぞれの専門領域を繋ぎながら、画像の収集と３Dモデルによ るデジタル復元、コンテンツの展開に取り組んでいます。