第27回 AMD Award '21
優秀賞
- 新宿東口の猫
[受賞者]
株式会社クロススペース
[制作・関連会社]
株式会社オムニバス・ジャパン/株式会社ユニカ
授賞理由
新宿駅東口広場、クロス新宿ビジョンのための錯視3Dを利用した映像コンテンツ。単なる3D映像としてだけではなく、ランドマークキャラクターとして大きな猫がビルに住んでいるかのように設計され、放映が始まる朝に猫が目覚め、日中に何度も現れ、夜は眠くなって消灯する。高く狭いところが好きな猫の特性や耳やしっぽと猫の感情の連動など、猫の存在感が巧みに演出された。この都市に棲息する架空のキャラクターは、日本的な独特のユーモアとして海外メディアでも取り上げられた。さらに猫をめぐる二次創作も多く登場し、SNSで拡散。背景のストーリーがSNS上で展開していく現象は、都市の屋外サイネージの枠を越え、ファンが参加してつくる新しいエンターテインメントメディアとしての可能性を示した。
受賞コメント
この度は、名誉ある賞をいただきまして、誠にありがとうございます。
屋外ビジョンが単なる最新映像のショーケースになるだけでなく、ゆくゆくは新宿の新たなランドマークとなり地域の振興に役立てればという思いで企画しました。
予想以上の反響に嬉しく思っています。また、キャラクターを愛して育ててくれる日本のポップカルチャーの底力を感じました。
作品紹介
(株)クロススペースが開発した「クロス新宿ビル」に設置した大型ビジョン「クロス新宿ビジョン」が、新宿東口という都内でも有数の人流のあるスポットに、地域の活性化、イメージアップのための屋外広告として、エンターテイメント性のある3Dコンテンツを計画。
同じく新宿地区でビジョンの運営、コンテンツ開発に取り組んでいた(株)ユニカが、(株)クロススペースからの委託を受け、クロス新宿ビジョンの運営・編成を担当。 さらに、従前より(株)ユニカとともに新宿エリアの屋外ビジョンでの映像展開に取り組んでいたことが縁となり、クリエイティブプロダクション(株)オムニバス・ジャパンの山本信一に、3Dコンテンツ制作が依頼された。
山本は、クロス新宿ビルが新しい新宿のランドマークとして認知されるために、大きな猫がクロス新宿ビルに住んでいるかのように設計された「新宿東口の猫」の企画を提案、演出した。
まるで本物のようなリアルな猫の表現や仕草は、国際的な映画作品をはじめ数々のVFXを手がける(株)オムニバス・ジャパンの青山寛和率いるVFXチームが制作した。
クロス新宿ビル 開発 | 株式会社クロススペース |
クロス新宿ビジョン 運営 | 株式会社ユニカ |
「新宿東口の猫」企画制作 | 株式会社オムニバス・ジャパン |
<「新宿東口の猫」制作スタッフ>
クリエイティブディレクター | 山本 信一 |
プロデューサー | 加賀美 正和 |
CGスーパーバイザー | 青山 寛和 |
アニメーションスーパーバイザー | 秋田 雄介 |
アニメーター | 平松 達也 |
リギングアーティスト | 山崎 崇 |
ルックデブアーティスト | 西田 隆志 |
ライティング&コンポジットアーティスト | 中江 昌彰 |
デジタルアーティスト | 川島 優人 |
サウンドデザイン | Intercity-Express |