第28回 AMD Award '22

江並直美賞(新人賞)

  • 藤井 亮

株式会社 豪勢スタジオ
映像作家 / クリエイティブディレクター

授賞理由

藤井 亮|第28回AMDアワード 江並直美賞 

2022年7月にNHKで放送されたテレビ番組「TAROMAN 岡本太郎式特撮活劇」。「1972年に制作された特撮作品」という体裁のもと、岡本太郎の作品や言葉など、その世界観を体現した特撮番組だ。主役のTAROMANが、岡本作品からモチーフを得た「奇獣」と戦う姿やその世界観がSNSで話題を集め、展覧会や関連イベントも続々開催。コミケやハロウィンではコスプレイヤーも登場するなど、その世界は一気に広まった。

本作を制作した藤井亮はこの作品にとどまらず、実写やアニメーションを使い、ユニークな映像作品を作り続けている。思わず信じてしまいそうになるモキュメンタリー映像「カプセルトイの歴史」の制作やイベント「大嘘博物館」のプロデュースなど、独自の視点と「神は細部に宿る」を体現するディテールの細やかさから生まれる、突き抜けたクリエイティブが多くの人を惹きつけてやまない。

受賞コメント

突然の新人賞のお知らせに、過去どんな方々が受賞しているのだろうと調べてみると、昨年はまさかのAdoさん。毎年、時代の寵児と言える方々が受賞している中で、過去を捏造しているような頓珍漢な映像ばかりを作っている自分が選ばれるなんて……と震えております。 今後はこの賞にふさわしい作り手であるために、より一層の頓珍漢なものづくりを目指して頑張りたいと思っています。

この度は栄誉ある賞をいただき、誠にありがとうございました。

受賞者プロフィール

1979年生まれ。愛知県出身。

武蔵野美術大学・視覚伝達デザイン科を卒業後、株式会社電通で多くのCMを制作後、独立。

株式会社豪勢スタジオを設立。考え抜かれた『くだらないアイデア』でつくられた遊び心あふれるコンテンツで数々の話題を生み出している。

主な仕事に、NHK「TAROMAN」「ミッツ・カールくん」「オドモTV(オドモCM)」、キタンクラブ「カプセルトイの歴史」、滋賀県「石田三成CM」など。

映像作家・クリエイティブディレクターとして、近年は渋谷PARCO、梅田ロフト他で開催された「大嘘博物館」の展示プロデュースをはじめ、番組制作や出演、テレビドラマの脚本・監督など、広告だけにとどまらない幅広いクリエイションを行っている。

https://gosay.studio/