第30回 AMD Award '24
大賞/総務大臣賞
- ゴジラ-1.0

授賞理由
「ゴジラ-1.0」は日本映画の歴史を変えた。ハリウッドはアカデミー賞視覚効果賞で最新のCGを駆使する技術力の高さを認め、VFXと物語の融合にスティーブン・スピルバーグ氏を筆頭とした世界のクリエイターらは驚嘆した。興行収入は海外での成績が日本国内の75.6億円を大きく上回り、世界で170億円を突破した。そのエンタテインメント性は国境や文化を超えて通用することを示した。世界中の観客を感動させた作品の素晴らしさを高く讃えたい。
同時に、山崎貴監督が所属する白組はSNSで発掘した若手クリエイターたちを現場に呼び寄せチャンスを与え、ベテランの才能と新たな世代の才能の力を結集して世界への道を開いたことも次世代育成の観点から高く評価したい。
受賞コメント
この度は栄えある賞をいただき、大変光栄です。
ゴジラは70年以上にも及び様々なクリエイターが制作に挑み、継承してきたIPです。そして長年、映画制作に挑んできた山崎組のスタッフの技術と新たな時代を牽引するであろう若い才能が融合して生み出された作品が「ゴジラ-1.0」です。
「世界が待っている。」という合言葉と共に作品を仕上げ、世界中の観客にゴジラを届けることが出来ました。キャスト、撮影スタッフを含むすべての「ゴジラ-1.0」スタッフの尽力の賜物です。そして何よりも「ゴジラ-1.0」の成功は70年もの間、熱いサポートをしていただいているゴジラファンの皆様と共に作り上げた新たな歴史だと認識しております。この場をお借りして感謝を申し上げます。ファンの皆様とスタッフで作り上げた「ゴジラ-1.0」の成果を評価していただけたこと、重ねて感謝申し上げます。
作品紹介
生きて、抗え。
焦土と化した日本に、突如現れたゴジラ。
残された名もなき人々に、生きて抗う術はあるのか。
ゴジラ七〇周年記念作品となる本作
『ゴジラ-1.0』で
監督・脚本・VFXを務めるのは、山崎貴。
絶望の象徴が、いま令和に蘇る。
STAFF
監督 脚本 VFX
山崎 貴
1964年、長野県松本市生まれ。
幼少期に『スターウォーズ』や『未知との遭遇』と出会い、強く影響を受け、特撮の道に進むことを決意。阿佐ヶ谷美術専門学校卒業後、1986年に株式会社白組に入社。『大病人』(93)、『静かな生活』(95)など、伊丹十三監督作品にてSFXやデジタル合成などを担当。2000年『ジュブナイル』で監督デビュー。CGによる高度なビジュアルを駆使した映像表現・VFXの第一人者。『ALWAYS
三丁目の夕日』(05)では、心温まる人情や活気、空気感を持つ昭和の街並みをVFXで表現し話題になり、第29回アカデミー賞最優秀作品賞・監督賞など12部門を受賞。『永遠の0』(13)、『STAND
BY ME
ドラえもん』(14)は、それぞれ第38回アカデミー賞最優秀作品賞ほか8部門、最優秀アニメーション作品賞を受賞。
本作、『ゴジラ-1.0』では、第47回日本アカデミー賞にて最優秀作品賞ほか8部門を受賞。
さらには、第96回アカデミー賞で、邦画・アジア映画史上初の視覚効果賞を受賞した。
日本を代表する映画監督の一人として数えられる。