第26回 AMD Award '20

2020年4月、コロナ禍の真っただ中で大塚製薬がオンエアしたポカリスエットのCM「ポカリNEO合唱」篇。当初は約500人の中高生が一堂に集まって歌う「NEO合唱」という企画だったが、外出自粛で断念。ヒロイン・汐谷友希を中心に98名の学生たちがそれぞれ歌唱シーンを自撮りする企画に変更した。監督を中心に制作した自撮りのための教則ビデオを学生たちに送り、それを手本に学生たちが撮影。その映像を1本に編集して見事CMを完成させた。映像撮影の多くが止まってしまったコロナ禍にありながら、リモート撮影における先駆的な映像作品なった。また、学生たちの熱量あふれる歌による映像は、若い世代のみならず多くの人々の共感を集めた。

何が正しくて、何を信じていいのか。不安が続く状況下、変わらず信じ続けてきたものは「人が本来持つ生命力」でした。前向きな中高生のパワーが多くの人に届いたと思います。1日も早く穏やかな日々が戻ることを祈って。「渇きを力に変えてゆく。」

ポカリスエット2020年春の、新キャンペーンは、人間の生命力を象徴する中高生たちが、今を生きることの歓びを「合唱」を通じて表現する計画でした。しかし新型コロナウイルスの影響で、予定していた撮影は急遽中止に。そこで、CMに出演予定だった中高生キャスト100人に撮影を任せました。自分たちのスマホで自撮り。集まった動画を一つにつなぎ、合唱に。緊急事態宣言発令から、わずか3日後に動画を公開すると、一般の中高生たちが真似をして、合唱動画を自主制作・SNSに投稿をし始めました。家から出られなくても、離れていても出来ることがある。そのことを、中高生たちが生み出したデジタルコンテンツを通じて多くの人が体感しました。