第23回 AMD Award '17

「池の水ぜんぶ抜く大作戦」は、住民だけではなかなか解決できない問題をドキドキハラハラする番組にすることに成功した。全国の池や堀には長年放置され汚れているものが少なくない。その中には得体のしれないものや本来いるはずのない外来種が大量に存在していた。放送1回目から大反響を呼び、自治体から多数の要請が舞い込んだ。実施した地域では学生ボラン ティアや地元住民、自治体職員など巻き込んだ盛り上がりを生みだし、見る者には環境問題への警鐘となった。今では日曜夜8時という最も競争の激しい時間帯に高視聴率を記録するまでに成長している。企画に保険をかけない大胆さで、テレビ界に新風を巻き起こした発想力と実現力を高く評価したい。

びっくりしています。
正直な話、池の水をぜんぶ抜くと「面白そう」だけで始めた番組です。
ただ面白がって、未知なものには「ナゼ？」、驚いたことには「マジか？」と
ただありのまま表現しました。
今のテレビに必要なことは、もしかしたら、制作者の「素直さ」なのかもしれない…
この受賞でそんな思いが湧いてきました。

全国に多数ある池やお堀の中には長年放置され汚れてしまっているものや、本来ならいるはずのない外来種が大量発生しているものなど、近隣住民を悩ませる場所になってしまっているものが少なくない。「池の水ぜんぶ抜く大作戦」では、住民たちだけではなかなか解決できないそのSOSに、“かいぼり”を行うことで応えていく。
視聴者の皆さんと共に、外来種を駆除し、絶滅危惧種などの在来種を保護することで、日本の生態系を守ろうという意識向上や、持続可能な環境問題への働きかけをしていく。

伊藤隆行（イトウタカユキ）

株式会社テレビ東京　制作局　プロデューサー

内田拓志（ウチダヒロシ）

株式会社Hu（フー）　総合演出