第23回 AMD Award '17
功労賞
- 「ドラゴンクエスト」シリーズ
株式会社コーエーテクモゲームス ゼネラルプロデューサー
[受賞者]
ゲームデザイナー 堀井 雄二
[制作・関連会社]
株式会社スクウェア・エニックス
授賞理由
言わずと知れた日本を代表するRPG。
1986年にファミリーコンピュータ用ソフトとして『I』が発売されて以来、30年を超える長きにわたり、多数のゲームファンに、驚きと喜びに満ちた冒険を提供してきた。日本にRPGというゲームジャンルを定着させただけではなく、『DQ』らしさを守りながらも進化の歩みを止めず、最新作『XI』はPlayStation®4とニンテンドー3DSの両ハードで発売。累計出荷・ダウンロード販売は300万本を超え、ユーザーからも高い評価を得た。ゲームデザイナー・堀井雄二氏、マンガ家・鳥山明氏、作曲家・すぎやまこういち氏を中心とした制作陣の、長年にわたる多大なる功績をここに讃える。
受賞コメント
『ドラゴンクエストXI』は、ドラゴンクエスト30年の歴史の集大成として制作させてもらいました。その作品が、このような名誉ある賞をいただけて、とても嬉しく思います。これを励みに今後も頑張っていきたいと思います。ありがとうございました。
受賞作品紹介
「ドラゴンクエスト」シリーズは、プレイヤー自身が主人公となり、世界を脅かす魔王を倒すために壮大な冒険物語を紐解いていくという、日本を代表するロールプレイングゲーム(RPG)です。
ゲームデザイナーの 堀井雄二氏は、漫画的なコミカルなメッセージやセリフ表現や、バトルを重ねることでキャラクターがレベルアップしていくシステムを用い、1986年、誰にでも親しみやすいRPGとして『ドラゴンクエスト』を作り出しました。
シリーズを通し、登場する「スライム」をはじめとしたモンスターや、キャラクターのデザインは、『ドラゴンボール』などで世界的に知られるマンガ家の鳥山明氏が担当。また、楽曲は日本国内でポピュラー音楽なども手掛けていた作曲家すぎやまこういち氏が担当し、当時ゲーム音楽としては珍しかったオーケストラの楽曲をゲームに採用することで、より深みのあるファンタジーの世界観が再現されました。今に受け継がれるこうした『ドラゴンクエスト』ならではの魅力は、中村光一氏のプログラム・ディレクションによってゲーム表現として確立され、堀井氏により構築された暖かい世界観や物語とともに社会現象を巻き起こすほどの人気シリーズになりました。
受賞者プロフィール
1954年兵庫県生まれ。ゲームデザイナー。
早稲田大学第一文学部を卒業後、雑誌、新聞などのフリーライターを経て、1982年、エニックス(現スクウェア・エニックス)主催の「ゲームプログラミングコンテスト」入賞をきっかけにゲームデザイナーへの道を歩みはじめる。1986年、シリーズ第1作目となる『ドラゴンクエスト』を発表。その3作目となる『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』は、さまざまな社会現象を引き起こすほどの大ヒットとなり、以後、つねにゲーム業界の第一線で活躍している。なお「ドラゴンクエスト」シリーズは、これまで全世界で累計7,500万本以上出荷している。
主な作品:「ドラゴンクエスト」シリーズ、「ポートピア連続殺人事件」、「いただきストリート」シリーズなど。