デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー’21/第27回AMDアワード
「大賞/総務大臣賞」「AMD 理事長賞」が決定

「大賞/総務大臣賞」は『最愛』、「AMD理事長賞」は『東京リベンジャーズ』が受賞。

2022.03.14AMD Award
「第27回AMDアワード」「大賞/総務大臣賞」「AMD 理事長賞」が決定

優れたデジタルコンテンツまたはサービスの制作者を表彰する『デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー‘ 21 /第27回AMDア ワ ード』の授賞式を本日16 時半より明治記念館で開催し、既報の年間コンテンツ賞「優秀賞」授賞作品11タイトル の中から、「大賞/総務大臣賞」及び「AMD理事長賞」の受賞作品を以下の通り発表いたしました。

タイトル名をクリックすると、受賞作品の詳しい情報をご覧いただけます。

<大賞/総務大臣賞>

最 愛 TBS金曜ドラマ「最 愛」
株式会社TBSスパークル/株式会社TBSテレビ
<大賞/総務大臣賞選考理由>
視聴者が放送とオンラインに拡がる状況の中、TBS金曜ドラマ「最愛」は2021年視聴者の心を最も掴んだ作品だ。見逃視聴配信の初回配信数が2,867,362で歴代ドラマの配信記録を塗り替え、全話総配信数でも26,654,976で1位となった。純愛と謎をモザイクのように描くオリジナルストーリーと一瞬一瞬の俳優の演技と巧妙な映像カットがネット上で大きな話題となり、次話への期待を膨らませ、テレビとオンラインの垣根ない盛り上がりを見せた。スタッフ+キャストの見事なチームワークの緻密さが作り上げた「放送+配信」における完成度が極めて高く評価。

<AMD理事長賞>

東京リベンジャーズ 株式会社講談社
アニメ「東京リベンジャーズ」製作委員会
株式会社ポニーキャニオン 株式会社ライデンフィルム
映画「東京リベンジャーズ」製作委員会
株式会社フジテレビジョン
<AMD理事長賞選考理由>
コミックスからテレビアニメ、実写映画へとメディアミックスさせていく中で大ヒットの輪を広げていった様は圧巻。週刊少年マガジンで連載中の原作マンガは累計5000万部を突破する爆発的ヒットとなると同時に、昨年7月公開の実写映画は実写による邦画の2021年トップの興行収入を叩き出した。実写及びアニメーションを同時期に展開し、両方ヒットするというのも稀有な例。暴走族チームが登場する古典的なヤンキー漫画に、タイムリープや歴史改変といったSF要素を無理なく絡めたその設定の妙から、女性からの支持も高く、国内に限らない海外を含めた幅広い層の人気を獲得した。「いま」を象徴する要素がすべて詰まったヒットを作り上げていった関係者全員の熱意と努力を高く評価。

<功労賞 Lifetime Achievement Award>

受賞者
株式会社刀 代表取締役CEO 森岡 毅
「USJ」や「ネスタリゾート神戸」に続き、2021年は集客が落ち込んでいた「西武園ゆうえんち」を西武グループと共にリニューアル、好調な船出を実現。他にも丸亀製麺や投資信託「おおぶね」など、独自の需要予測で事業成長を実現し、斬新かつ独自の発想で、世界へ向けて「コンテンツの力」を発信した功績を称える。

<江並直美賞(新人賞) Naomi Enami Award>

受賞者
Ado
謎のベールに包まれた当時高校生の歌が瞬く間に若者たちに愛される歌になった。圧倒的な歌唱力と強烈なメロディ、イラストを駆使した映像は一度でも聞いた者見た者の脳に鮮烈に焼き付くものとなり、デビュー曲「うっせぇわ」はSNSを中心に瞬く間に若い人たちに拡散。 YouTubeとストリーミングの総再生回数は4億回を突破し、そのタイトルは新語・流行語大賞のトップ10にも選ばれた。その才能と表現力を高く評価。

<リージョナル賞 Regional Achievement Award>

作品名 受賞者
eかみしばいコンテスト
~まちのデータ地図ちーず~
香川大学創造工学部 講師
eかみしばいコンテスト
実行委員会実行委員長 米谷雄介
「eかみしばい」及び「まちのデータ地図ちーず」という地域に根ざした新しいデジタルメディア・コンテンツを提供した取組である。「eかみしばい」の題材は「伝えたい四国の魅力」としており、これらの情報発信により地域コミュニティの活性化やシビックプライドの醸成に繋がっている。「まちのデータ地図ちーず」は、「eかみしばい」をジャンル分けして掲載することで、地域の小さな話題も魅力あるコンテンツとして育成している先導的な取組である。「eかみしばい」は、簡単に作成ができるため、外国人や高齢者等、幅広い地域住民の参加を可能にし、誰もが情報発信可能な環境の提供及び住民のメディアリテラシーの向上に寄与している。

<優秀賞 受賞理由>

  作品名/団体名 受賞者/制作・関連会社等
1 いらすとや みふね たかし
イラストレーターのみふねたかし氏が運営するフリー素材サイト。ほのぼのとした絵柄でバリエーション豊富なイラストが2万5000点以上揃い、商用・非商用を問わず無料で利用できる(利用規約あり)。個人からプロクリエイター、企業、官公庁まで幅広く利用され、今日では日常のさまざまなシーンでそのイラストを見かけるほどに。多種多様なコンテンツの制作をイラスト素材で10年間支え続けた功績を讃える。
2 ウォーリー木下 ウォーリー木下
関西小劇場界で20年以上活動し、現在はハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」などの2.5次元の舞台やミュージカル・コンサートなど幅広い作品を手掛ける演出家であり脚本家。演劇とライブの融合やVR演劇など、従来の演劇の概念を超えた挑戦を続けている。2021年は「東京2020パラリンピック」の開会式を演出。ストーリー性の高さや驚きの演出で、賞賛の声が多くあがった。
3 ウマ娘 プリティーダービー 『ウマ娘 プリティーダービー』運営チーム/株式会社Cygames
過去の名馬や実在する競走馬をモチーフにした“ウマ娘”たちが主役を務めるクロスメディアコンテンツ。ゲーム、アニメともに競馬愛が伝わってくる作り込みの深さが評判を呼び、競馬人気の盛り上がりにも大きく貢献。完成度も極めて高く、ゲームは2022年1月時点で1300万ダウンロードを達成。各コンテンツのさらなる発展にも期待を込めて表彰する。
4 THE FIRST TAKE THE FIRST TAKE
真っ白なスタジオに置かれた1本のマイクの前での、一発撮りのパフォーマンス。いたってシンプルな試みだが、「THE FIRST TAKE」は私たちにライブの高揚感、そして音楽の力を改めて思い起こさせてくれた。その瞬間のアーティストをとらえたドキュメンタリー映像として、今後貴重なアーカイブとなっていくだろう。
5 シン・エヴァンゲリオン劇場版 株式会社カラー
2007年から始まった「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズは 「:序」「:破」「:Q」 の3作に続き2021年公開の「シン・エヴァンゲリオン劇場版」にて完結した。待ち焦がれたファンが詰めかけ、最終の興行収入は102.8億円、観客動員数は673万人に達した。『シン・エヴァ』は、制作を継続していくことの艱難辛苦、しかし、その先に見出される希望までもが全て詰め込まれた、多くの人々の魂を揺さぶる偉大な作品となった。
6 新宿東口の猫 株式会社クロススペース/株式会社オムニバス・ジャパン 株式会社ユニカ
新宿駅東口の大型湾曲スクリーンに登場した「3D巨大猫」。ランドマークキャラクターとして大きな猫がビルに住んでいるかのように設計され、都市に棲息する架空のキャラクターは、日本的な独特のユーモアとして海外メディアでも取り上げられた。DOOH(デジタル屋外広告)の表現に大きな進化をもたらした作品。
7 日本沈没ー希望のひとー TBSテレビ日曜劇場「日本沈没-希望のひと-」/株式会社TBSテレビ
日曜劇場「日本沈没―希望のひとー」はドラマの放送と世界配信という日本メディア初の意欲的な試みに挑戦した。放送直後の0時から毎週1話ずつ世界190か国以上に一斉配信し、今後の番組制作とコンテンツ流通の変化を予感し、日本コンテンツの世界発信への新たな形を世の中に示したところを高く評価。
8 歌姫 Belle (映画『竜とそばかすの姫』) Belle(中村佳穂)
「Belle」は細田守監督の最新作『竜とそばかすの姫』の仮想世界で世界の注目を集める絶世の歌姫で、2021年7月の公開以来、映画中はもちろん、現実のNET上でもその歌声が感動を呼び、国内で興行収入66億円の大ヒットを記録。2022年には英語版のBelle(カイリー・マクニール)として世界デビューを遂げ、世界108カ国で配給が決定している。2021年の日本を代表する新ヒロインとして表彰する。
9 放送番組のインターネット同時配信等に係る権利処理の円滑化に関する制度改正 文化庁
放送同時配信等について放送と同様に権利処理を円滑化し、ネットで活用しやすくする制度改正。放送用とネット配信用で別々だった権利処理を円滑化、著作物等の権利者は報酬請求権を得られる。同時配信や一定期間の見逃し配信などで放送番組が活用しやすくなり、「ネット配信では内容差し替え」といったことも改善される。テレビ以外の端末を含む、今後の活用の広がりも注視していきたい。

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